

前回の「金属製の小物など、写り込みの激しいものをきれいに撮るには?」では、光沢のある金属製容器の撮影方法について考えました。今回は、ワインなどの美しいビンをうまく撮影するのに挑戦してみましょう。光沢感がある点は前回の金属製品に似ていますが、今回はビンの透明感という要素が加わるのがポイントです。

まずは前回と同様に、ボックススタジオと蛍光灯のデスクスタンドを使って撮影してみました。ラベルの文字もしっかりと読め、ボトルキャップ部分の光沢も美しいのですが、肝心のワインが透けているガラス部分はいまひとつ透明感に欠けています。
| ▼パッと見には美しいが、ビンの透明感が感じられない… |
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ボックススタジオの中にワインボトルを置いたうえで、蛍光灯式のデスクスタンドを照明代わりにして撮影。一見すると悪くない仕上がりだが、ガラスの部分の透明感に欠けているのが残念。そのため、ワイン自体もあまりおいしそうに感じられない |
透明感が表現できていない最大の原因は、前方向からの光ばかりで作られた照明だからです。美しい透明感は、おもに透過光によって演出されます。つまり、順光ばかりでは透明感が再現しにくく、これの実現には逆光が必要だということです。
そこで、デスクスタンドのアームを後方にずらし、ちょっとした逆光状態になるように調節して撮影しました。こうすることで、ワイン部分の明るさが増して透明感がアップしました。とはいえ、明かりを後ろに持っていったことから、ラベル部分が暗くなってしまい、全体に締まりがないイメージの写真に感じられます。
| ▼照明を後ろにずらして、ビンの透過光を増やしてみた |
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今度は、デスクスタンドのアームを後方にずらし、ちょっとした逆光状態にして撮影してみた。すると、ワイン部分は透き通った感じに見えるようになったが、スタンドの光が届きにくいラベル部分が暗くなり、あまり美しくない仕上がりになった |
そこで活用したいのが「レフ板」です。レフ板というと、プロが使う大きな銀色の板や円盤を思い出しがちですが、光を反射する素材ならば何でも構いません。今回は、白いコピー用紙を利用しました。より強く反射する銀色がよさそうなイメージがありますが、柔らかな光の反射を実現できる白の方がコントロールしやすいでしょう。
これを二つ折りにしてボトルの手前部分の左右に立たせるのですが、ポイントはカメラのフレームに入らないギリギリの位置まで寄せてセットすることです。こうすることにより、このレフ板の反射によりラベル面が明るく照らされるうえ、ボトルの左右には白いラインがハイライトとして写り込み、ちょうどよいアクセントとなります。
| ▼ビンの透明感を残しつつ、レフ板の効果で正面や側面も明るく仕上がった! |
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白いコピー用紙を半分に折り曲げ、それ単体で立つように加工したうえで、ボトルの両脇に立ててレフ板代わりにして撮影した。すると、コピー用紙に反射した光がラベルを明るくするとともに、ボトルの両端に美しいハイライトを付け、全体に明るく透明感のある仕上がりになった |
このようなボトルに限らず、「半逆光+レフ板による前からの起こし」というテクニックは、料理など多くの被写体を写す際に有効に使えます。ぜひ覚えておきましょう。
・ガラスなどの透明感を出したい時は、半逆光状態で撮影する
・半逆光で前面の明るさが足りない場合は、レフ板を用意する
・レフ板は大きめの白い紙でOK。銀色だと光の反射が強すぎることも
・ボトルの撮影では、両側面にアクセントを入れるためにレフを両脇に立てる
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