数回にわたって小物の撮影法に関して解説をしていますが、今回は小さなものをクローズアップして撮影する際に便利な接写用グッズを紹介しましょう。 接写時の画質と使い勝手を考えた場合、レンズは「マクロレンズ」を使うのがベストです。小さな花や商品などのディテールをキッチリと写す目的で設計されているため、解像力に優れており、シャープでキレのある描写をするレンズがほとんどです。 けれども、どんなシーンでもマクロレンズが万能なのかといえば、そうともいい切れません。まず、ズームを装備した製品がとても少ないことが挙げられます。接写では、手ぶれを軽減したり正確なフレーミングを行うために、三脚を使った撮影が基本となります。しかし、ズームがないマクロレンズの場合、フレーミングしてから被写体の写る大きさを調整したい場合、わざわざ三脚を動かしたり、被写体そのものを動かしてカメラとの距離を調節しなくてはならず、とても面倒です。 また、もともと高性能なレンズだけに、標準ズームレンズと比べれば価格もそれなりにするので、デジタル一眼レフをようやく買ったという人にとっては経済的負担も大きいかもしれません。 そこでオススメしたいのが「クローズアップレンズ」です。これは、一見するとフィルターやプロテクターのような形状の製品で、手持ちのレンズの先端にねじ込んで装着するだけで、最短撮影距離を短くしてくれるというものです。例えれば、高性能な虫眼鏡のようなレンズといえるでしょう。 カメラメーカーから純正品が発売されていますが、ケンコーなどのフィルターメーカーからも汎用品が発売されており、基本的にどのメーカーのレンズとも組み合わせて使用できます。実売価格は3000〜1万円前後と、比較的手頃な点も魅力です。
このように、手持ちのレンズの接写能力を簡単にアップできるクローズアップレンズですが、知っておかなくてはならない欠点もあります。まず、クローズアップレンズを装着すると、近距離にはピントが合うものの、遠くには合わなくなってしまうということです。そのため、接写を終えて通常撮影に戻る際は、必ず外す必要があります。 また、描写力はマクロレンズにかなわないということも忘れてはなりません。クローズアップレンズは、多くのレンズに組み合わせられる汎用性を備える代わりに、描写性能に関してはやや劣ってしまいます。例えば、画面の中心部はシャープであるのに、周辺部では画像が流れるようににじんだり、被写体の輪郭に赤や青の色ズレ状の収差が出ることもあります。そのため、花などの立体物撮影であれば大きな問題とならないものの、切手などの複写などには適さないケースもあります。
このように多少の欠点はありますが、お小遣い程度で購入できる価格は大きな魅力です。また、重さは十数gで軽いうえに薄型なので、常にカメラバッグの中に忍ばせておき、いざというときにすぐ使える利便性も見逃せません。そこで、次回はクローズアップレンズならではの撮影方法について考えてみましょう。 ■クローズアップレンズの問い合わせ先・ケンコー 電話03-5982-1060 ・ケンコーのWebサイト http://www.kenko-tokina.co.jp/index_j.html |
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