デジタル一眼レフのストロボを使って人物を撮る際のポイントは?(前編)



ストロボの光を柔らかくするための工夫は果たして有効か?

 内蔵ストロボを使った撮影では、被写体の真正面の近距離から光を飛ばすことになります。目が2つある人間とは異なり、カメラは1つのレンズで対象を捕らえるので、真正面に近い光での撮影では、人物の肌や鼻などの起伏によるグラデーション(柔らかな影)が失われがちで、そのぶん立体感も薄れてしまいます。

 また、懐中電灯で照らした人物が泥棒のように見えるのと同じで、小さな光源から発せられた強い光は、本来は柔らかな肌などの質感をとても硬く見せてしまいがちです。そのため、この硬い光を柔らかくすれば、肌の質感を高めることができます。

 ただし、昔から使われている「ストロボの発光面をティッシュなどで覆って光を拡散させる」というテクニックは、それほど効果が高いとはいい切れないのです。

▼ストロボにティッシュをかぶせてディフューザー代わりにしてみると…
内蔵ストロボの発光面をティッシュで覆って撮影した例。先ほどの写真と比べて、いくぶん肌の描写が柔らかくなっているのがわかるだろうか? とはいえ、それほど劇的な変化は見られない
▼ティッシュを2枚重ねにするのは逆効果!
発光面にかぶせるティッシュを二重にしての撮影。内蔵ストロボは光量が弱いため、厚いティッシュのせいで光量がさらに落ち、暗めの写真になってしまった

 内蔵ストロボはとても便利なことは確かですが、肌の微妙な質感までをきれいに再現することはなかなか難しいのです。次回は、クリップオンタイプ(デジタル一眼レフカメラのアクセサリーシューに取り付けて使う)のストロボを使って、さらに美しく人物を撮る方法について考えてみたいと思います。

●今回のまとめ
・室内での撮影時、人物を壁に近寄らせるとキツい影が目立たない
・デジタル一眼レフの内蔵ストロボを使っての人物撮影時、広角レンズや大型レンズを使う場合はフードを外そう
・ストロボにティッシュを付けて光を柔らかくする方法は、思ったほど効果がない






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