高価で重たいデジタル一眼レフをあえて利用するメリットは?


 デジタルカメラは、高性能化とコンパクト化、低価格化が急激に進み、これまでのフィルムカメラでは考えられないほど多機能で高画質な製品が安価で購入できるようになりました。胸ポケットにも軽々入る薄さながら、A4サイズぐらいの大伸ばしプリントをしても粗さを感じないほどの製品が、5万円を大きく切る価格で手に入るのは驚きです。

 このような恵まれた状況において、価格が10万円前後と高価で、しかもサイズが大きく重いデジタル一眼レフカメラが人気なのは、やはりそれなりのメリットがあるからです。一体、どんな理由なのでしょうか?

CCDの大きさが画質の差を生んでいる!

 デジカメのユーザーがデジタル一眼レフカメラに対して期待することは、何といっても写りのよさにほかなりません。画質に優れると評判のデジタル一眼レフカメラの画素数は600万〜800万画素が中心ですが、コンパクトデジカメも上位機種は600万〜800万画素クラスのCCD(イメージセンサー)を搭載するなど、画素数に関してはほぼ横並びになりました。

●コンパクト機もデジタル一眼レフも画素数はほぼ同じ!
コンパクトデジカメ デジタル一眼レフカメラ
松下電器産業 DMC-FX9 ニコン D70s(レンズキット)
600万画素、実売価格4万7800円 610万画素、実売価格11万9800円
手のひらサイズのコンパクトデジカメと、重くて大きなデジタル一眼レフカメラ、実は画素数で比べると大きな差はなくなってきている。価格に関しても、コンパクト機の方が断然安いのだが、それでもデジタル一眼レフを使うメリットとは?

 では、両者でいったい何が違うのかというと、CCDの大きさが異なるのです。コンパクトデジカメが1/1.8〜1/2.7型の小さなCCDを搭載しているのに対し、デジタル一眼レフカメラはAPS-Cサイズと呼ばれる大型のCCDを採用しています。面積比にすると約15倍もの違いがあり、圧倒的にデジタル一眼レフカメラの方が大きいのです。

●コンパクト機とデジタル一眼レフのCCDの大きさはこんなに違う!
同じ600万画素クラスのコンパクトデジカメとデジタル一眼レフカメラのCCDサイズを比較してみた。画素数は変わらなくても、光を受ける面積の差は歴然で、この差が画質の違いを生み出すのだ。そのようなメリットがある半面、デジタル一眼レフではこれだけの面積に光を当てる必要があるため、レンズもそれ相応の大きなものが必要になる

 CCDというのは、単純な原理からいえば小さな太陽電池の集まりです。面積の大きな太陽電池の方が、ゆとりを持って大きな電流が取り出せることは想像に難くないことでしょう。

●コンパクト機とデジタル一眼レフの画質を比較すると…
▼コンパクトデジカメの画像 ▼デジタル一眼レフカメラの画像
コンパクト機とデジタル一眼レフの画像を比べた場合、一見するとコンパクト機の方がくっきりと鮮やかに感じることが多い。しかし、細部に目を凝らすと、デジタル一眼レフの方が建造物の輪郭などの描写が細かいことがわかる。また、明暗差(ダイナミックレンジ)の表現力に長けているので、空の雲や日陰などの微妙な明暗の描写に明らかな違いを感じる

CCD以外にもデジタル一眼レフのメリットはあるゾ






|  1/2  | 次のページへ