画像のクオリティーを維持しつつ容量を抑える撮影設定は?


 前回の記事では、コンパクトフラッシュやSDメモリーカードなどの記録メディアの選び方を解説しました。容量あたりの単価が一番安いお買い得メディアは512MB〜1GBで、ノーブランド品は国内メーカー品と比べて半額以下の価格で購入できる、ということがわかったでしょう。
画質モードと画像サイズの違いには要注意!

 512MBや1GBなどの大容量メディアを買ったとしても、長期の旅行では容量が足りなくなることもあります。その場合は、撮影時の画像サイズや画質モードを変更すれば、同じカードでより多くの画像が撮れるようになります。

 しかし、それらを変更することにより、撮影できる画像の枚数がどれだけ多くなり、その一方で画像のクオリティーがどのぐらい下がってしまうのかは気になるところでしょう。そこで、ニコンの「D50」を例に取って、画質モードの変更により撮影枚数がどのように変わるかを見てみましょう。

 まず覚えておきたいのが、画質を調節する要素として「画質モード」と「画像サイズ」の2種類があることです。画質モードは、JPEGの圧縮率を変化させることによりファイルサイズを調節する機能で、D50では「FINE」「NORMAL」「BASIC」の3段階で切り替えられます。

●画質設定と撮影可能枚数の変化
画質モード 画像サイズ 画像1枚のファイル
サイズ(MB)
256MBのメディアで
撮影できる枚数
RAW 固定(3008×2000ドット) 5 約50枚
FINE L(3008×2000ドット) 2.9 約88枚
M(2256×1496ドット) 1.6 約160枚
S(1504×1000ドット) 0.8 約320枚
NORMAL L(3008×2000ドット) 1.5 約170枚
M(2256×1496ドット) 0.8 約320枚
S(1504×1000ドット) 0.4 約640枚
BASIC L(3008×2000ドット) 0.8 約320枚
M(2256×1496ドット) 0.4 約640枚
S(1504×1000ドット) 0.2 約1280枚

 表の最初の「RAW」モードは、高画質で撮影後の加工特性に優れたモードなのですが、対応する閲覧ソフトが限られるうえ、ファイルサイズが大きくなってしまうので、ここではより一般的なJPEGを使うものとして話をしましょう。

 同じ場面を画質モードを変えて撮影したのが以下の3点の画像ですが、ファイルサイズが大きく変わる割に、各モードによる差がかなり少ないと思った方が多いのでは? 少しでも高画質で撮りたいと思うのは誰でも同じことですが、画質モードを変更するだけで、画質をそれほど落とさずに2倍や3倍も多く撮影できるようになることはぜひ覚えておきましょう。実際には、撮影する被写体の種類やカメラの機種によって、画質劣化の度合いは若干変化します。ここで挙げた例から大きく外れることはありませんが、自分のカメラを使って一度撮り比べをしておくとよいでしょう。

●画質モードを変えても画質の劣化は最小限で済む
▼FINE(2.69MB) ▼NORMAL(1.5MB) ▼BASIC(0.82MB)
画質モードを変更して同じ風景を撮影し、モードの違いによる画質の差を比べてみた。等倍で表示したうえで目を凝らして見ない限りは、その差はほとんどわからないだろう

 画像サイズに関しては、Lが600万画素をフルに使うのに対し、MとSは画像サイズをそれぞれ330万画素相当と150万画素相当に落として記録するため、明らかに精細感が変わってきます。そのため、インターネットオークション出品用やブログ掲載用など、画像を小さくしか使わないことが明らかな場合を除き、ふだんはLサイズで記録するようにするのがベストです。

記録メディアの容量不足を補える外部ストレージは便利!

 さらに大量の撮影枚数を望むのであれば、デジカメ用の小型ストレージデバイスを購入するのがよいでしょう。これは、バッテリーと各種のメモリーカードスロットを搭載した小型ハードディスクで、スロットに入れたメモリーカードの内容を簡単な操作でバックアップしてくれるという製品です。

▼旅行の際に便利な小型ストレージ ▼撮った画像の確認が行える機種も
20GBのハードディスクとバッテリーを内蔵した、バッファローの携帯型ストレージデバイス「DirectStation POCKET」。画像の表示は行えないが、サイズはコンパクトで可搬性は高い。実売価格は2万8000円前後だ セイコーエプソンの「P-4000」は、80GBの大容量ハードディスクを内蔵し、美しい3.8型の液晶モニターを搭載した製品だ。価格は7万円前後と高価だが、細部の画像チェックをしたい人にお勧め

 2万円後半からの低予算で、20GB以上の容量の製品が購入できるなど、コストパフォーマンスは大容量メモリーカードの比ではありません。また、カラー液晶モニターを搭載した機種であれば、旅先などでの画像チェックも楽しくなるはずです。メモリーカード1枚あたりの容量に不満を感じてきたら、カードを買い足す前に、購入を検討してみるのがよいでしょう。

●おもなデジカメ用携帯型ストレージ
メーカー名 機種名 実売価格 液晶モニター HDD
セイコーエプソン P-2000 5万9800円 3.8型 40GB
セイコーエプソン P-4000 7万4800円 3.8型 80GB
ソニー HDPS-M10 2万9800円 なし 40GB
バッファロー HD-DPM20U2/CR 2万7800円 なし 20GB
飛鳥 トリッパーミニ 4万3800円 モノクロ 40GB
●今回のまとめ
・JPEGの圧縮率を変えても画質への影響はそれほど大きくない
・逆に、画像サイズの変更は積極的に行うべきではない
・長期の旅行にはハードディスク内蔵フォトストレージが便利!