カメラ任せできれいな写真が撮れる簡単撮影モードに注目!
| 
カメラを扱う際に難しいとされているのは、「露出」と「ピント合わせ」の2つに集約されます。今回は、そのうちの「露出」について考えてみましょう。
ここでいう「露出」という言葉は、「写真の明るさ」だと考えるとイメージしやすいかもしれません。撮影した写真を見て「思ったより暗い感じに撮れている」「全体が明るすぎる感じで、色も薄めだ」などと感じた場合は、「露出が適正でない」と考えてよいでしょう。
| ▼露出アンダーの場合 |
▼適正露出の場合 |
▼露出オーバーの場合 |
 |
 |
 |
| ▲
同じシチュエーションで、露出を変えて撮った3枚の画像。中央の画像は、ビルや空、右のオブジェともに不満のない明るさだ(=適正露出)。左の画像は露出不足のため、全体に沈んだように暗くなっている(=露出アンダー)。右の画像は、オブジェがきれいに出ているものの、ビルや空の色が薄くなりすぎてしまった(=露出オーバー) |
写真の明るさは、晴れた日の屋外や夜の室内など、撮影状況によって変わりますが、ストロボを利用する場合を除いて、これらの明るさ(環境光)を撮影者が変えることはできません。そこで、カメラ側で「絞り値」「シャッター速度」「感度」の3つを変えることにより、適正な明るさで撮影できるようになるわけです(デジタルカメラの場合は、ISO感度も1コマごとに自由に変更できる)。ただし、これらの3要素を自在に操って適正露出の写真を撮影できるようになるには、やはりある程度の経験が必要です。
しかし、心配は不要です。プロ&ハイアマチュア向けの一部機種を除き、デジタル一眼レフカメラは「全自動露出モード」を搭載しています。これは、絞りやシャッター速度、機種によっては感度もカメラが最適な値に自動設定してくれるお手軽撮影モードです。モードダイヤル上に緑色で「AUTO」と記されていたり、緑色のアイコンが描かれているのがそれです。
| ▼緑色の「全自動モード」を使えば、すべてカメラ任せで撮影できる |
 |
 |
| ▲
モードダイヤルにある緑色のモードが、露出制御やストロボ発光をすべてカメラがコントロールする「全自動モード」(AUTOモード、フルオートモードとも呼ばれる)だ。ピント合わせやフレーミングに専念できるため、まずはこのモードを使って撮影に慣れるのがおすすめ |
ほとんどのデジタル一眼レフカメラは、以下の表のような撮影モードを用意していますが、初心者ならばまず全自動モードやプログラムオートなどのお手軽撮影モードを使い、露出などのコントロールはカメラ任せにしてしまいましょう。あとは、とにかく写真をたくさん撮って扱いに慣れることが大切です。
■各撮影モードの特徴や欠点、おすすめシチュエーション
|
| 撮影モード |
特徴や欠点、よく使うシチュエーション |
AUTO
(全自動モード) |
絞りやシャッター速度などの露出制御のみならず、ストロボのオン・オフや色合い(ホワイトバランス)など、ほとんどの撮影設定をカメラ側で全自動化してくれるお手軽撮影モード。露出補正やホワイトバランス調整などが行えなくなる機種もあり、その点に不満を感じるかも。難しい光線状態などでは、撮影に失敗することもある |
P
(プログラム
オート) |
全自動モードと同じく、絞りやシャッター速度をカメラが自動的に設定する撮影モードだが、露出補正やホワイトバランス調整などの設定が行えるのが前者との違い。基本的に手ぶれが少なく、ピントの合う範囲(被写界深度)が適切になるように値を設定してくれる。スナップ撮影や風景撮影など、オールラウンドに使える |
A
(絞り優先オート) |
撮影者が絞りの値を指定すると、適正露出になるようにカメラがシャッター速度を自動的に設定するモード。絞りは被写界深度のコントロールに利用するため、背景と主要被写体のボケぐあいを自分で制御したい撮影に向く。花や人物、小物などの撮影に最適だが、絞りすぎによる手ぶれには注意。「Av」と表記する機種もある |
S
(シャッター速度
優先オート) |
絞り優先オートとは逆に、撮影者がシャッター速度を指定すると、カメラが絞り値を自動的に設定するモード。ブレなどの動き表現とシャッター速度は密接な関係にあるため、スポーツや自動車、噴水や滝などの動く被写体の撮影に便利。ただし、シャッター速度をあまり高速や低速に設定すると、絞りの調節範囲を超えてしまい、露出オーバーやアンダーになるので注意。「Tv」と表記する機種も |
M
(マニュアル
モード) |
絞りとシャッター速度の両方を撮影者が任意に指定するモード。露出による表現効果を撮影者が思い通りにコントロールできるので、外部露出計や外部ストロボを使い、厳密な露出コントロールをしたい時に利用することが多い。自動的に露出値が変わることがないので、同じ露出で何枚も撮影したい場合に最適だ。ただし、光線状態が刻一刻と変わる場面では、コントロールが追いつかないことも |
SCN
(シーンモード) |
撮影するシチュエーションに合ったシーンを選ぶだけで、露出やカメラの画質を自動的に設定してくれるモード。プログラムオートを使うよりも、夜景などの難しいシチュエーションを手間なくきれいに撮影できる。10種類を超えるシーンモードを用意する機種も珍しくないが、慣れないとどのモードを選べばよいか迷うこともある |
| ▼撮影モードをうまく使い分ければ、写真の表現を自由にコントロールできる |
 |
 |
| ▲
絞り優先モードを利用し、絞りを浅くして撮影したカット。背景を大きくぼかし、メインの被写体であるクモを引き立たせてみた |
▲
対岸の街並みをくっきり描写したかったため、絞り優先モードでF9まで絞って撮影。そのかわり、シャッター速度は8秒にもなった |
・写真の明るさ(露出)の制御は絞りとシャッター速度で行う
・初心者ならば、まずは全自動モードで撮影に慣れよう
・撮影モードをうまく使い分ければ撮影意図を反映できる
|
|