場面に合わせた美しい写真が撮れる「シーンモード」の注意点とは?


 前回は、デジタル一眼レフカメラにさまざまな撮影モードが存在することを解説しましたが、今回は「シーンモード」にスポットライトを当ててみましょう。

 少し前まで、絞りやシャッター速度の違いにより生まれる作画効果の差は、ある程度の学習や撮影経験を積まないと体得するのが難しいとされていました。しかし、これでは初心者〜中級者には難しいだろうということで、撮影するシチュエーションに合った設定を選ぶだけで、カメラが最適なセッティングを行ってくれる「シーンモード」が登場したわけです。

▼ダイヤルでシーンモードを選択 ▼モニターの画面でシーンを選ぶ
ペンタックスのデジタル一眼レフ「*ist DL」のモードダイヤル。フルオート撮影の「AUTO PICT」を境に、上半分にシーンモードが、下半分にマニュアル露出モードが並ぶ シーンモードを選択すると、液晶モニターに簡単な解説と撮影例が登場。なかには、ダイヤルでシーンモードを選んだうえで、液晶モニターで細かなモードを選ぶ機種もある

 シーンモードは、夜景やスポーツなど、特定のシーンの撮影に最適な露出プラグラムの特性やセッティングをあらかじめカメラ内にプリセットしておき、撮影シーンを選べばその設定を呼び出してくれるという便利なモードです。

 例えば「スポーツ」モードでは、動く被写体をできるだけブレないように撮影するために、フルオートやプログラムモードでの撮影と比べ、シャッター速度が速めの設定になります。また「風景」モードでは、レンズの解像力が最良となるところまで絞りを絞り込むような露出プログラムが選択されます。

▼プログラムモードで撮影 ▼風景モードで撮影
コニカミノルタのデジタル一眼レフ「α Sweet DIGITAL」のプログラムモードで撮影。階調はなかなかよく出ているのだが、風景としてはコントラストに欠けており、ちょっとぼんやりした印象だ 同じくα Sweet DIGITALを使い、今度は風景モードで撮影。全体に色乗りがよくなり、紅葉と常緑樹の色の違いが明確になった。また、細かな葉の部分のシャープネスが上がり、くっきりとしている
▼スポーツモードで撮影 ▼マクロモードで撮影
α Sweet DIGITALのスポーツモードでの撮影。吊りひもを伝うテナガザルの動きを速いシャッター速度で写し止め、細かな部分まで克明に見せてくれた *ist DLのマクロモードで撮影。通常のプログラムモードでは絞りが開放となる条件だが、適度に絞られたことにより、花がぼけすぎずにうまく表現できた

 このように、絞りやシャッター速度で露出プログラムを変えていくのは、フィルムカメラ時代からのシーンモードの基本的な考え方ですが、デジタル一眼レフのシーンモードでは、さらにISO感度や画質も調節するのが特徴です。

 例えば、デジタル一眼レフの「風景」モードは、三脚を使って撮影することを前提に、画質を優先してISO感度を低めに設定する傾向があります。また、画質は彩度やコントラスト、シャープネスを上げ気味に設定し、細かな部分までくっきり色鮮やかに再現するセッティングが一般的です。

▼プログラムモードで撮影 ▼夜景モードで撮影
都心の夜景を、α Sweet DIGITALのプログラムモードで撮影。オートホワイトバランスのため、蛍光灯の緑色がかぶり気味なうえ、全体に明るめの仕上がりとなった。感度はISO800相当まで上がっている 今度は夜景モードで撮影したところ、手ぶれを防ぐためにISO1600相当まで感度が上がった。全体に暗めの露出となり、緑かぶりも効率的に抑えられたことから、夜の雰囲気が出て好ましい仕上がりになった

同じシーンでもメーカーによって味付けが異なる!?






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